2016年5月14日土曜日

ツェルニーは必要ない!?

ピアノを始めようと思って、楽譜を買ってきても、いざ鍵盤を目の前にすると「どこが"ド"の音?」とか、「ト音記号とヘ音記号で音の場所が違う!?」とか、頭が混乱していしまいます。



突然ですが問題です。どれが"レ"の音かわかりますか?





小学校でやった鍵盤ハーモニカ。

鍵盤にシールを貼ってた人も多いと思います。
しかし、ピアノにシールを張るわけにはいきませんよね。



皆さんわかりましたか?




















これが正解です。





黒鍵(黒い鍵盤)は、2つと3つのまとまりでできていますので、この形をみて、覚えましょう。







本題「ツェルニーの必要性」





ピアノを習っていた方ならおなじみのツェルニーなどのピアノ教則本

この本には、音符、休符、五線譜の見かたなど、音楽を学ぶ上で基礎的な知識が記されています。


しかし私は「これらの練習曲は必要ない」と思ってます!

(全国のピアノの先生を怒らせてしまう発言かもしれませんが・・・)




趣味でやるなら練習は楽しい方がいい



ピアノの技術は、「オクターブ」「連打」「トリル」「音階」「強弱」など、多くの技術があります。

特にツェルニーは、一曲一曲がこれらそれぞれの技術に特化したトレーニング曲になっています。
そして、初歩の第一段階から高度な第六段階まで今練習している曲に合わせてステップアップしていけるよう構成された曲集です。

大体の所では、曲の難易度を算定するときにこのツェルニーの段階を参考にして決めることが多いです。


ツェルニー第50番より


しかし、極々稀にツェルニーが楽しいという方もいらっしゃいますが、多くの学生にとって、このツェルニーは苦痛でしかありません。収録されている曲も、「THE トレーニング」という感じの曲が多く、レパートリーとして持っておくには少々物足りません。

ツェルニーは練習曲だから、つまらないのは当たり前といえば当たり前ですよね



そして、ピアノを趣味で始める方は、ツェルニーをやらずに、いきなり曲に挑戦する方が圧倒的に多いです。
たしかにその方がやっていて楽しいですし、JPOPなどのポピュラー音楽は、練習曲をほとんど必要としなくても弾けるような曲が結構あります

というよりも、歌を知っているのでメロディーだけなら右手で弾けてしまう人もいます。
ここまでできる人にとっては、自分の弾きたい曲を弾くという目標に対してバイエルやツェルニーを経るのは回り道になるといえます。





ツェルニーに頼らずとも技術の練習はできる



どのピアノ教室でも練習曲は必須項目であり、幼少期から習っていた方ならすでにお世話になった方たくさんいるかと思います。私もその一人です。

やり始めのころは、こちらにずいぶんお世話になりました。



なお、こちらはブルグミュラー
それぞれの曲にタイトルがついていて、これはやっていて楽しかったです




どちらかといえば、幼少期のうちからもツェルニーをやらせずにどんどん作品をやらせていった方が上達も早い気がします。


私はツェルニーに頼らずともピアノの技術を学べる曲は多くあると思ってます。

というよりも、「曲を練習しながら同時に学ぶ」というかんじです。










例えばSMAPの「ライオンハート」という曲が好きで、趣味でこの曲の練習を始めようとするときに、全くピアノに触れたことのない人が、楽譜を買う段階で「上級者向け」と書かれた楽譜を買う人はいないとおもいます。

むしろ、難しい楽譜ほどメロディにまで変なアレンジを加えてしまっているものが多いので上級者向けの楽譜を買うのはあまりお勧めできません




著作権の関係で楽譜は掲載できませんが、初級は右手で単音のメロディ、左手は単音もしくは和音のみの伴奏というアレンジが多いと思います。

さらに、音符は大きめに書いてあって、それぞれが何の音なのかが書いてある楽譜もあります。

このような音楽には、ツェルニーの練習曲は全くといっていいほど必要ありません



いきなり曲に入り、練習を始めてしまっても全然問題ないと思います。










今度は、ショパンの「英雄ポロネーズ」が好きで、趣味でこの曲の練習を始めようとするときです。

私の手書きのメモは気にしないでください


ご存じかと思いますが、ショパンの曲は難しいものが多く、中でもこの曲は難しいです。
そして14ページにもわたる長い曲です。


ショパンは人気があるので、「別れの曲」や「ノクターン」など、簡単にアレンジされた楽譜を書店で見かけることが多いですが、どちらかといえばそれらはあまりお勧めしません。
クラシック音楽は、伴奏や和音の構成など、どれもがよく考えられていて、おそらく原曲が曲の良さを一番引き出す最高の状態です。


私は以前、「ショパン風○○」と題された楽譜を買って練習していたことがあるのですが、「こんなの無理だろう」と思うようなアレンジが多く、かなり無理があったように思います。



もちろんこの曲も、ツェルニーは必要ありません。

そもそも、この曲の難易度に対応するレベルの練習曲となると、その練習曲自体が難しいので、時間の無駄になることが多いです



練習曲にあてる時間があったら、英雄ポロネーズを練習した方がはるかに効率的です。



趣味でピアノを始めようとされる方は、どんどん好きな曲に挑戦していくことをお勧めします。
























2016年5月12日木曜日

ピアノ発表会向けクラシック曲難易度一覧

ピアノ発表会向けクラシック曲難易度一覧


全音ピアノピースの曲の中から、発表会などでよく弾かれる人気クラシック

ピアノ曲の難易度を、独自に考察してみた。全音の難易度は、おそらく「音楽性」の

難易度で区別しているので、「技術的な難易度」で難易度分けしてみます。





難易度の説明


A 音符の数も少なく、技術的には初心者でも簡単

B 音符の数は少なく、技術的には初心者でも弾くことができる

C 技術的には少々難しいが、初心者でも弾くことができる

D 技術的には難しく、初級と中級の分かれ道

E 技術的に相当難しい。上級者向けの曲

F 技術的にはこの上なく難しい。大変な練習を要する

※そのランクの中でも難しい曲は赤字表記







A(練習期間の目安:半月から1か月)



・アラベスク(ブルグミュラー)
・エリーゼのために(ベートーヴェン)
・大雷雨(ブルグミュラー)
・シュタイヤー舞曲(ブルグミュラー)
・ユモレスク(ドヴォルザーク)
・トロイメライ(シューマン)
・ジプシーの踊り(リヒナー)


B(練習期間の目安:1か月から2か月)


・トルコマーチ(モーツァルト)
・月光(ベートーヴェン)
・乙女の祈り(パダジェフスカ)
・月の光(ドビュッシー)
・アラベスク(ドビュッシー)
・亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
・愛の挨拶(エルガー)
・楽興の時(シューベルト)
・さらばピアノよ(ベートーヴェン)
・歌の翼にのせて(メンデルスゾーン)
・ヴェニスの舟歌(メンデルスゾーン)
・花の歌(ランゲ)
・調子のよい鍛冶屋(ヘンデル)
・ノクターンOp.9-2(ショパン)
子犬のワルツ(ショパン)


C(練習期間の目安:2か月から2か月半)

・キラキラ星変奏曲(モーツァルト)
・雨だれ前奏曲(ショパン)
・ワルツOp.64-2(ショパン)
葬送行進曲第三楽章(ショパン)
舟歌(チャイコフスキー)
カノン(パッヘルベル)
・アヴェマリア(シューベルト)



D(練習期間の目安:3か月~)

・華麗なる大円舞曲(ショパン)
・幻想即興曲(ショパン)
・軍隊ポロネーズ(ショパン)
・ソナタ.テンペスト(ベートーヴェン)
・ソナタ.悲愴(ベートーヴェン)
・ハンガリー舞曲第5番(ブラームス)
ため息(リスト)
愛の夢(リスト)




E(練習期間の目安:4か月半~)


ソナタ.熱情(ベートーヴェン)
・スケルツォ2番(ショパン)
英雄ポロネーズ(ショパン)
・舟歌(ショパン)
・革命のエチュード(ショパン)
・黒鍵のエチュード(ショパン)
・別れの曲(ショパン)
バラード1番(ショパン)
・バラード2番(ショパン)
・バラード3番(ショパン)
・エチュードOp25-1(ショパン)
ハンガリー狂詩曲(リスト)

F(練習期間の目安:6か月~)


・木枯らしのエチュード(ショパン)
バラード4番(ショパン)
アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ(ショパン)
・幻想ポロネーズ(ショパン)
・エチュードOp.10-4(ショパン)
ラ・カンパネラ(リスト)








発表会でおすすめの曲にチャレンジ!

初級オススメ曲


子犬のマーチ

速い曲なので、一見難しいと思いきや、実は複雑な指の動きを要求されないので、
練習すれば必ず弾けるようになります。
ショパンの入門曲として、ぜひぜひチャレンジしてみてください。



中級オススメ曲


革命のエチュード

言わずと知れたショパンエチュードの超有名曲です。
この曲、実はそんなに難しくありません。
聴く人に与えるインパクトを考えると、とてもお得な曲だといえます。
左手の速い動きも、練習すれば上達しますし、そんなに複雑な構成になっていないので、
ぜひチャレンジしてみてください!



上級オススメ曲


ラ・カンパネラ

この曲が弾けたら、正直めちゃくちゃかっこいいです!
曲の構成は、変奏曲と似ており、「あの有名なフレーズをどんどんアレンジして
いって最後に盛り上がる」といった感じの構成です。
じつは、この曲で一番難しいのは最初の部分から中盤にかけてかもしれません。
右手の飛躍と、連打は確かに難しいです。
しかし、後半になるにつれてどんどん弾きやすくなります。
ラストの一番の盛り上がりの場所がこの曲で一番の聴かせどころでもあり、
この曲の中では簡単な部分でもあります。
聴く人に与えるインパクトでいえば、革命にも勝るこの曲はじつは
お得な曲でもあったりします。





なお、この難易度表は、随時更新していきます





























2016年5月11日水曜日

【別れの曲】は誰でも弾けるようになる!

【難曲編】


別れの曲






クラシックピアノ音楽にとって欠かすことのできない作曲家

それがご存じ【ショパン】です。

そんな彼の代表作の一つ【別れの曲】のおはなしです。


【別れの曲】という題。これはショパン自身がつけたものではありません

正式な名前は【Chopin Etude in E major Op.10.3

つまり、ショパンエチュードの作品10の3が正式な名前です。


この曲を別れの曲と呼ぶのはなんと日本人だけです。

なぜこう呼ぶようになったのかというと、ショパンの伝記映画の邦題【別れの曲】から

きたという話がありますが、ここでは詳しくは書きません。

長調の曲ではありますが、なんとも哀愁を帯びた旋律は、確かに【別れの曲】という題に

ふさわしいのかもしれませんね。




さて、【好きなピアノ曲ランキング】では、常連のこの曲ですが、一応練習曲です。

殆どの方が口ずさむことのできるあの有名なメロディを、はっきりと弾きわけるのがこの曲の

課題となっています



これは、冒頭の部分の楽譜ですが、なんだかこまごまとしていてどれが主旋律なのか

わかりづらいですよね・・・。


私は、別れの曲の楽譜を初めて見たとき、「えっ!?これがあの別れの曲なの・・・?」と

思ってしまいました。



まずはお手本を聴いてみましょう


いやぁ、やっぱりいい曲ですね・・・。

人気があるのもわかります。

この曲を目標にしてピアノを始められる方もたくさんいるのですが、なんとも難しい曲

であります・・・。

弾きやすくアレンジされた楽譜も売られてはいるのですが、私はあくまでも原曲を強くお勧め

いたします



この曲の魅力

この曲はショパン屈指の名旋律ともいわれています。

美しい旋律は、聴く人、弾く人をあっという間に魅了してしまうほどの力を持っています。

あと、男性の方に朗報。この曲弾けるとけっこう女性の好感度アップですよ!!☆彡



この曲の難しいところ

過去に、ブルグミュラーの【泉】でも述べました、主旋律を際立たせて弾くという技術。

これって結構難しいんですよね~

なんてったって、それぞれの指にそれぞれ違う力を入れる必要がありますからね。

別れの曲に至っては、主旋律を奏でる指がほぼ薬指と小指という、特に力を入れにくい指なので、

本当に難しいですよこの曲・・・。


私を含めた多くの方がこの曲で一番難しいところはと聞かれて答えるのが、俗にいう【中間部分】


こことか
A

こことかです。
B



上の楽譜の部分は、実は運指に気をつければそこまで弾きづらいということもないのですが、

問題は下・・・


先ほどお手本を聴いたときに、すごく荒ぶっていた箇所があったかと思いますが、

そこの部分です。



右手と左手の跳躍、しかも、指が当たりにくい鍵盤への跳躍が続きます。

変な指使いで弾こうものならあっという間に壁(黒鍵)にぶつかります。

とにかく弾きにくい部分です。




この曲の練習方法


難しい曲を弾くのに技術力は関係ありません

必要なのは、練習を続ける根気だけ




おそらく、技術面で一番時間が割かれるのはAとBの部分だと思います。


Aの方は、とにかく指使いに気をつけてみてください

左手は、半音ずつ下がっていくだけ(ただし、最後のの一か所を除きます)なので、比較的

覚えるのは苦労しないかもしれません。



Bの方ですが、実は左手も右手もオクターブは違いますが、全く同じ音になっています。

楽譜を確認してみてくださいね。

あと、同じような形の音符が続くので、途中で止まると自分が今どこまで弾いたのか見失い

やすいので、【部分練習】を行いましょう。


一小節ずつ、何度も何度も繰り返し練習し、弾けるようになったら、弾けるようになった小節と、

次の未開の小節とのつながりの部分を繰り返し練習します。小節をまたいだ形の16分音符が

あるかと思いますが、その部分です。



タイトルにも書きましたが、とにかく練習を続ける根気です。

時間はかかっても、だれでも必ず弾けるようになります。

2016年5月10日火曜日

ドビュッシー【アラベスク】は難しいのか?

ドビュッシー【アラベスク】は難しいのか?

~上達する練習方法とは~





この問いに対する答え、それは、【最初は難しい、でも後半は比較的楽】です。



さて、今回は、ドビュッシー作曲の【アラベスク】についてのお話です。

前回までの【ブルグミュラー編】から、難易度を上げてみます。




まずは、曲を聴いてみましょう


この曲は、聞いたことがないという人の方が珍しいのではないかというくらいの有名曲ですね。




この曲の魅力


アラベスクとは、アラビアや唐草模様を一般的に指す言葉だそうです。

ドミソの和音に、あわせて「シ」の音を同時に弾くとちょっとイメージが変わりますよね?

ドビュッシーは、このちょっと変わった和音をたくさん取り入れているのが特徴的です。


この曲もそうで、不思議な音が、不安定なイメージの中に美しい世界を作り上げています。


発表会、イージーリスニングにピッタリな音楽作品です!!





この曲の難しいところ


主題は「三連符」の右手と「8分音符」の伴奏で成り立っています。

このリズムは、慣れないうちはかなり苦戦を強いられます・・・。


どうしても・・・どうしてもできない・・・・・・

という方は、次のことをイメージして練習してみてください。


「3連符も8分音符も、頭は必ず揃う!!」







この曲と同じくらいのレベル(技術的難易度)の曲


・トルコマーチ(モーツァルト)
・乙女の祈り(パダジェフスカ)
・子犬のワルツ(ショパン)
・亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
・月の光(ドビュッシー)
・楽興の時(シューベルト)


などなど。




この曲の練習方法


技術的な難しさは、先ほどお話ししましたように、「右手3連符」と「左手8分音符」のリズムです。



これは、頭で理解してはだめです!

感覚で覚えましょう。

一度クセがつけば、簡単に演奏することが可能になります。それまでの辛抱です。




でも、どうしてもできない・・・

という方は、以下の黒点のタイミングで弾いてみましょう。


右手 ● ● ●   ● ● ●   ● ● ●    ←3連符

左手 ●  ●    ●  ●    ●  ●      ←8分音符 



これは、「右手3連符」と「左手8分音符」のリズムです。

ご覧のとおり、頭が必ず揃い、右手の2音目と3音目の間に左手の8分音符が入っています

このリズムを覚え、実際にこのタイミングでドビュッシーのアラベスクを練習してみましょう。








以上、ドビュッシーのアラベスクのお話でした。


次回は、一度、ここで難しい曲をテーマにお話をしたいと思います。

曲はショパンの【別れの曲】を予定しております。


ここまで読んでいただきましてありがとうございました。



2016年5月9日月曜日

発表会向きのピアノ曲 泉【ブルグミュラー編】

ブルグミュラー屈指の美旋律




さて今回の曲は、前回と同じくブルグミュラーからです。


練習曲集が有名なブルグミュラーですが、そのどれもが音楽的には優れておりリサイタルや発表

会などでも十分ステージ映えする曲がたくさんあります。



18の練習曲 5番 La source【泉】もそのひとつ。



この曲、一言でいえば、自分で弾きながら酔いしれることができるほど美しい曲です。





25の練習曲より、難易度の高い曲が収録されているのが18の練習曲です。

この曲の楽譜は、ピアノ初心者にとってはまさに初見殺しです(笑)

音符の小ささ、多さに圧倒される方が多いと思います。



ピアノ歴12年の私も、こういう楽譜はあまり好きではありません(笑)

それでは、まずはこの曲を聴いてみましょう


ブルグミュラー18の練習曲【泉】



ト長調の美しいメロディが特徴で、まるで水が水面を軽やかに跳ねるような描写です。

なめらかな左手のパッセージに、右手の主旋律を飾る装飾音がせわしなく動きます。




この曲の魅力


それはなんといっても装飾音が重要な役割を担って形成される息をのむほどの

美しいメロディであ
るといえるでしょう。

ちなみに、私が特にお勧めする同じく18の練習曲に収録されている美しい曲で、


【ゴンドラの船頭歌】があるのですが、それはいずれ後述したいと思います。




この曲の難しいところ


右手のメロディを際立たせ、装飾を控えめに演奏するところが、この曲の難しいところであり、

これを練習するための曲でもあります。


全体的にピアニッシモで演奏することが指示されていますが、この速いパッセージを静かに


演奏するのも結構難しいです。


音を潰さずに演奏できるようになれば一人前です。



(これと同じ技術を要する有名な曲にショパンの【別れの曲】がありますが、これは難曲の

部類に入るので、後程説明します。)





この曲の練習方法


前回の【アラベスク】と基本的には同じ練習方法です。

覚えてますか?


スタッカート練習法

リズム変え練習法

(詳しくは前回記事速い曲も怖くない!をご覧ください。

この二つは、音を潰さないようになるまで練習するにはもってこいです。

速い曲は、基本的にこの二つの練習方法を続けましょう。




この曲の難易度


★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

星一つの難易度ではありますが、ブルグミュラーの中ではそれなりに苦戦する曲かもしれません。



次回は、少し難易度を上げて、【ドビュッシーのアラベスク】をご紹介したいと思います。

また、お手本をYouTubeに投稿させていただきます。





ここまで読んでいただきましてありがとうございました。



2016年5月8日日曜日

【速い曲も怖くない!】ブルグミュラーから学ぶ音階の効果的な練習方法

アラベスクでみる効果的な音階の練習法



はじめまして、マキノンと申します。

最初に私の自己紹介をさせていただきます。

私は、6歳からピアノを習い始め、高校卒業と同時にやめてしまい、それ以来パタッとピアノ

に触れる機会がなくなったまま何年も過ぎてしまいました。

全くピアノに触れていなかったため、指が思うように動かず、ショパンやモーツァルトなどの

速い運指が要求される曲に対応できず、さらにピアノから遠ざかって行ってしまいました。



しかし、やっぱり「ピアノが好きだ!」という気持ちから、再度ピアノに向かい、これまで

弾いた曲を復習したり、新たな曲を独学で練習し始めるようになりました。

そして、新しい音楽に触れ、自分の好きな曲を自由に、ピアノで弾けるようになる楽しさを

もっともっと多くの方と共有したいと考え、このブログを始めました。



【大人になってから始めるピアノの魅力】ということで、このブログを読んでくださった

皆さんに、特に大人になってからピアノを始めようかと考えている方。


未経験者でも経験者でも関係なく、ピアノの楽しさ、練習方法のコツ、私なりに

クラシックピアノ音楽の曲のそれぞれの難易度をまとめていきたいと思います。




今回から、さっそく内容に入っていきます。曲は、【ブルグミュラーの25番練習曲集】


ご紹介していきますので、よろしくお付き合いいただけたらなと思っております。




さて、ブルグミュラーの25番練習曲ですが、なんといっても2番目に収録されている

【アラベスク】が超有名です。


YouTubeに私が作ったお手本の音源を投稿しましたので、よろしければそちらもご覧ください。




このアラベスクですが、なんといっても指の独立した速い運動が求められます。

特に苦戦するのは、Aメロディのリピートが終わり、左手の素早いパッセージに右手の伴奏を添えるところでしょうか。動画だと17秒あたりからです。

ここの効果的な練習方法


スタッカート練習法と

リズム変え練習法


を、ご紹介します。
ちなみに、この練習方法はアラベスクのような速いアルペジオや音階練習には大変有効な練習方法ですので、ぜひご活用ください。



まずはスタッカートを用いる練習です


これは、連続した音階に交互にスタッカートを施す練習です。

ラシドシラとならんだ音階の1・3・5番目の音を短く「タッ」と切るイメージです。


タッ ター タッ ター タッ・・・・

というのに合わせてラシドシラと練習します。





次に、リズム変え練習です


速いパッセージは大体16分音符より短い音符の連続です。(曲によってはもちろん8分音符

などの場合もあります)


この16分音符は、規則正しい間隔で配置されていますが、それを

タータタータ

や、

タタータター


と、リズムを変えて練習します。


この二つの練習方法は大変有効な練習方法です

ぜひぜひ、これだけでも覚えていただきたいと思います。


最後にこのアラベスクの難易度をご紹介して終わりにしたいと思います。

難易度の基準ですが、ツェルニー練習曲を基準にしたいと思います。
星が多ければ多いほど難しく、簡単なほど星の数は少ないという感じで表したいと思います。


ブルグミュラーのアラベスクの難易度は

★☆☆☆☆☆☆☆☆


です。


ピアノ曲の中では初級ですが、とても重要な練習曲です




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ちなみに、私のYouTubeチャンネルでは、アラベスクのような当ブログ用のお手本演奏や、

マイナーだけどおすすめのピアノ音楽などを不定期に投稿しますので、よろしければ

そちらも併せて覗いてみてくださいね。